[音] | ケイ |
[訓] | いばら |
むち |
《意味》
【荊】いばら
「茨・棘」とも書く。
【荊棘】おどろ
「棘」とも書く。
【荊芥】けいがい
シソ科の一年草。発汗・解熱・止血などの薬とする。
【荊冠】けいかん
いばらの冠。
キリストが磔になったときかぶらされたもので、受難のたとえにも用いる。
【荊棘】けいきょく
【荊棘叢裏】けいきょくそうり
乱臣や悪臣のたとえ。
「荊棘」はイバラなど、棘のある低木。「叢裏」は草むらの中のこと。
イバラがうっそうと茂った草むらの中の意。
【荊棘銅駝】けいきょくどうだ
国の滅亡を嘆くことのたとえ。荒れ果てる事のたとえ
宮殿が破壊され尽くし、銅製の駱駝がイバラの中にうち捨てられているのを嘆く意。
【荊妻】けいさい
自分の妻を謙っていう語。愚妻。
後漢、梁鴻の妻、孟光が節約のためイバラのかんざしを挿した故事から。
【荊妻豚児】けいさいとんじ
自分の妻と息子のことを謙遜していう語。
「荊妻」はイバラのかんざしを挿した妻のこと。「豚児」はブタの子の意。
「愚妻愚息」
【荊釵布裙】けいさいふくん
粗末な服装のたとえ。女性の慎ましさにいう。
「荊釵」はイバラのかんざし。「布裙」は布の裳裾の意。
後漢、梁鴻の妻、孟光が節約のためイバラのかんざしを挿し、麻布の裳裾を身につけていたという故事から。
【荊山之玉】けいざんのぎょく
優秀で賢い人のこと。
「荊山」は中国の湖北省にある山で、そこから出る宝玉の意。
【肉袒負荊】にくたんふけい
真心からの謝罪のたとえ。深く謝罪すること。
上半身の肌をあらわし、むちうちの刑に用いる荊(にんじんぼく)の杖を背負い、謝罪の意を表すことから。
「袒」は肌脱ぐ意。
「肉袒して荊を負う」が書き下し文。
「肉袒廉頗」「廉頗負荊」
【紫荊】はなずおう
マメ科の落葉低木。
「花蘇芳」とも書く。
【蔓荊】はまごう
クマツヅラ科の落葉低木。海岸の砂地に自生。果実は球形で漢方で蔓荊子といい鎮痛・強壮剤などとする。ハマツバキ。
Wikipedia「ハマゴウ」
「浜栲」とも書く。
【班荊道故】はんけいどうこ
昔の友達とばったり会って昔の親交を思い、語り合うこと。
「班荊」はイバラを敷く意で、転じて、昔の友人にばったり会うこと。「道故」は事を言うこと。
春秋時代、楚の伍挙が晋に行こうとして道で友人の声子と会い、地にイバラをしいて故郷の楚に帰ることを相談したことから。
【披荊斬棘】ひけいざんきょく
困難を克服し前進すること。
「披」は切り開く。「荊」「棘」はイバラで困難のたとえ。
「荊を披き棘を斬る」が書き下し文。